2人でも大勢でもくつろげる飾らない大人の空間
2人でくつろぐソファ、仕事のデスク、大人が囲むダイニングテーブル。住まいには様々な顔があり、過ごし方があるからリノベーションで“ハコ”はあくまでもシンプルに、インテリアやデザインで個性をさりげなく主張する武藤邸。コンパクトなスペースを心地よくするアイデアもポイントだ。
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.48
武藤邸/1ROOM/71.8㎡
武骨な剥き出しの壁に、木枠の窓や〈ルイスポールセン〉のラジオハウスペンダント、〈マッキントッシュ〉のダイニングテーブルがミッドセンチュリーの趣を添えている
緑の小径が続く人気の住宅地。武藤さんが住むのは、リノベーションした築45年のマンション。コンパクトな1ROOMだが、空間に広がりを感じさせているのは、デザインのなせるワザ。リビングダイニングの壁沿いにぐるりと巡らせたベンチは、収納であり飾り棚であり、子供たちの友人家族が遊びに来ても、思い思いに座れるマルチな場所だ。
天井は剥き出しにして高さを出した。人は視線の届く距離が長いほど広々と感じるのだ。視線のマジックはほかにも。玄関ホールを入るとレトロなガラス壁が、圧迫感なく目隠しの役割を果たし、気配だけを伝える。プレイルームとベッドスペースの間には、140㎝ほどの絶妙な高さの間仕切り壁を設けた。プレイルームに入ると、間仕切り壁越しに奥の窓まで視線は抜けるが、ベッドは間仕切り壁の死角に入って見えないつくりだ。「壁を取り払いシンプルな“ハコ”にしたことで、インテリアを選ぶ楽しみも広がりました」と武藤さん。
壁紙や和室の土壁の下から現れたのはコンクリートの塗り跡が残る、経年の味わい。ミッドセンチュリーとの相性もよく、板壁やドア、窓枠は濃い木目で統一して色数を最小限に抑えつつ、家具やファブリック、小物でアクセントをつけている。
例えばキッチンには、個人輸入で取り寄せた真鍮製の作家ものの取っ手を付けた。LAのアーティストのラグをアクセントにしたり、デンマークの〈ルイスポールセン〉や国内の照明デザイナー、〈ニューライトポタリー〉のペンダントを採用したり。ダイニングチェアは夫妻がそれぞれ〈FDBモブラー〉とハンス・J・ウェグナーを選ぶなど、ブランドやデザイナーを統一することよりも、この空間に欲しいもの、自分たちにとって心地いいものを、ひとつずつ選んで暮らしを楽しんでいる。
存在感のある背もたれとミニマルなライン
ダイニングで使っているのは、ハンス・J・ウェグナーのブルホーンチェア。雄牛の角を思わせる、ゆるやかな曲線の背もたれは、思わず肘を置きたくなるように先端がわずかに上を向いている。なめらかで温かみのある木の手触りとクールで直線的なスチール脚の異素材使い、スタッキング可能なミニマルなラインが特徴。シンプルながら、存在感のあるフォルムがお気に入りだ。
「イラストレーターをしているため、自宅は仕事場でもあり、1日を過ごす場所。家じゅうが回遊できて、好きなものだけに囲まれて、以前の住まいのときとは全く暮らしが変わりました」(妻)。「子どもの友達家族が遊びに来てくれたり、ワイワイやっています」(夫)
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URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』7月号 P218~219掲載
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photo : Takafumi Matsumura text : Kuniko Nakajo