そのタイトルを耳にしただけで、少なからずテンションが上がる長年の人気シリーズがある。『プレデター』は、そんな一本ではないだろうか。1987年、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の第1作以来、エイリアンと戦った作品など6本が製作された『プレデター』の最新作に、予想以上に絶賛が集まっている。
舞台となるのは、今から300年前。1719年のアメリカ。ネイティヴ・アメリカン、コマンチ族が、謎の現象を目の当たりにする。巨大な物体が空から舞い降り、目に見えない“何か”が猛獣たちも襲う……。部族の勇敢な戦士になるべく、人知れず訓練を重ねていたナルは、不思議な事態に遭遇するうちに、未知の敵の存在を察知。やがて姿を現したのは、地球外から来たモンスター戦士“プレデター”だった。プレデターVS動物たち、動物VS人間の戦士たち、さらにプレデターVS人間と、あらゆるパターンのバトルが展開。そしてプレデターを狙う人間たちも加わり、壮絶なスペクタクルへとなだれ込む。
もともとプレデターの語源は、“捕食者”という意味の英語。つまり目の前の相手を“狩る”のが習性で、今回は人間側のコマンチ族も狩猟を日常にしているので、この最新作に、プレデターの世界観の原点を実感する人も多いはず。主人公のナルが日頃トレーニングしてきた技や、狩猟のための罠が戦闘に生かされるし、森や沼など大自然も効果的。“狩る”者と“狩られる”者の関係が生々しいうえに、ショッキングな描写もたっぷりだ。プレデターの外見も、過去のシリーズ以上に恐ろしく、リアルに映像化。そして最大の見どころは、ヒロイン、ナルの活躍で、部族の男性たちに抱くコンプレックスを跳ね返し、技術と知力でプレデターに立ち向かう勇姿に惚れぼれ。演じるアンバー・ミッドサンダーはネイティヴ・アメリカンの血を引いており、次世代アクション女優として注目度が急上昇したその戦いっぷり、必見だ!
『プレデター:ザ・プレイ』ディズニープラスで配信中
原案・監督/ダン・トラクテンバーグ 原案・脚本/パトリック・アイソン 出演/アンバー・ミッドサンダー、ダコタ・ビーバーズ、ミシェル・スラッシュ 配信/ディズニープラス
2022年/アメリカ/視聴時間100分
(C)2022 20th Century Studios