ほかとなにが違う?
〈ルイ・ヴィトン〉の美ブラウン“タンブール”!
新作がどんどん投入されている〈ルイ・ヴィトン〉の“タンブール”。今回ご紹介したいのは、ブラウンがシックに映える“タンブール”だ。で、ここで問題。パッと見た目は、2023年に刷新された“タンブール”そのものなのだが、実はこの時計、ケースとブレスレットを再設計したという。見た目は全く変わらないのに、それっていったいなぜ?
その答えはズバリ、この“タンブール”は、加工が難しいとされるセラミックでできているから。ほかの“タンブール”のデザインとサイズはそのまま、セラミックとローズゴールドで再解釈されたのがこの新作だ。ケースとブレスレットは完全に再設計。とはいえ、そもそも“タンブール”が持っている魅力、そう、流れるようなブレスレットがケースと一体となり、あの優れたフィット感と高い快適性を叶えてくれることに変わりはない。
セラミックケース内部に、ムーブメントを保護する目的でゴールドのインナーコンテナを備えているのも構造上の特徴。常に新たなレベルの洗練を極めるという考えのもと、生産はどうしても限定された本数になるそうだが、そうまでしてこだわりぬくあたりに、〈ルイ・ヴィトン〉のもの作りに対する真摯な姿勢が垣間見られるようだ。
そしてセラミック使いとともに、この時計の大きな魅力が美しいブラウンカラー。実は、セラミック素材でブラウンの色合いを思いのままに表現するのは、ブラックやホワイトよりも至難の業。“ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン”のデザインスタジオが選んだブラウンを実現するには、高度な技術を要する複雑な工程が必要となったという。ちなみに、すべてスイスで行われるセラミックの製造工程は、一般的な工業生産とは根本的に異なる。たとえばセラミック製時計部品の製造には射出成形が一般的なのだが、“タンブール”のセラミック部品の精密な形状は、ハイテク機械加工技術を用いて成形。さらに熟練した職人が手掛けることではじめて完成となるのだから、この時計がしっかりとファインウォッチメイキングらしく調整されていることが窺える。
それにしても、この美しいブラウンに心を揺らす人も多いのではないだろうか。〈ルイ・ヴィトン〉のトランクを象徴する色合いから着想を得たそうだが、なにしろブラウンは、2002年以来“タンブール”の文字盤の象徴的なカラー。そこにローズゴールドの輝きが加わると、カジュアルエレガンス、そしてなによりラグジュアリーな雰囲気が立ち上がる。これからの季節なら、白やベージュのリネンシャツやコットンニットの着こなしに合わせると、センスと品のよさが際立つムードを楽しむことができるだろう。

また、ふとした瞬間に見ても、その仕上げの美しさに引き込まれるのがこの時計。特に文字盤は然り。ブラウンのステップダイヤルが放つ独特の光沢感は、ガルバニック処理を施した後にラッカーを何層にも塗り重ねることで実現。文字盤中央は、縦方向のサテン仕上げ、アワーディスクはサンドブラスト加工、スモールセコンドカウンターはスネイル仕上げが施されているといった凝りようだ。そこにラグジュアリーなメリハリを加えるのが18Kローズゴールド製の針、マーカー、数字インデックス。それぞれに手作業で塗布されたスーパールミノバがブルーの光を放ち、 あらゆる状況で最適な視認性を確保してくれることも付け加えておきたい。
ケースもブレスレットもすべてブラウンという時計はなかなかお目にかかれないせいか、独自な魅力を放つ“タンブール オトマティック セラミック”。一方で、セラミックの特性を最大限生かしつつもラグジュアリーに仕立てたモデルという点でも見どころたっぷり。とはいえ実際ユーザーをトリコにするのは、人間工学デザインで完成した、セラミックとローズゴールドが織りなす快適ブレスレットのつけ心地だったりして!?
ケース径40mm、ケース厚8.3mm、自動巻き(自社製キャリバーLFT 023.01)、セラミック+18KRGケース&ブレス、パワーリザーブ50時間、50m防水。1021万9000円(ルイ・ヴィトン/ルイ・ヴィトン クライアントサービス)
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●ルイ・ヴィトン クライアントサービス
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