“me time” Overseas
2人で「幸せの意味」を改めて考えるきっかけになった。
サーフィンの聖地、マリブ。多くのセレブたちが住む高級住宅地として有名な一方、波質のいいビーチは世界のサーファーの憧れ。イアンとカーラはそんなマリブで、サーフィンのエキスパートとして周囲から慕われる有名カップル。落ち着きのある雰囲気だけれど、若々しく愛にあふれる2人は、同世代のみならず若いサーファーからも愛されている。そんな彼らも去年からのコロナ禍により、生活を見直さざるを得なかったそう。
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ガーデンに育つ野菜をはじめ、サボテンやサキュランなど多種多様な観葉植物が彼らの家をデコレーション。キッチンまわりはまさにオアシスのようで、家にいながら自然を感じられる癒しの空間になっている。彼らのそばで安らぎを与えてくれる愛犬は、家の守り神的存在なのだそう
イアン・ザモラさん( シェイパー、フォトグラファー)
カーラ・ザモラさん( サーフィン・インストラクター)
マリブ在住のおしどりローカルサーファー夫妻。自然と共生する暮らしを長く続けているが、ロックダウン後のニューノーマルな生活の中で、サスティナブルライフがより充実。zamorasurf.com、thesurfinstitute.com
「会社勤めの友人に比べたら、僕たちのライフスタイルはそれほど変わっていないのかもしれない。だけど、人との接触が限られたから多少影響は受けたよ」
そう語るのは夫のイアン。去年春のロックダウン直後は、すべての打ち合わせなどがキャンセルとなり、写真の仕事はほぼ皆無となったのだとか。しかし、不思議と徐々にサーフボードのオーダーは増加。現在はフル稼働状態だそう。サーフィン・インストラクターである妻のカーラも、ロックダウン直後はレッスンが激減。条例により海に入れなかった時期もあり、ストレスを感じたことも。
「でもそのおかげで家の中に幸せを見出す、いいきっかけになったの。ガーデニングに精を出したり、イアンとニワトリ小屋をリノベーションしたりね」
現在は彼女のレッスンを希望する生徒も戻り、イアン同様に以前よりも仕事が充実している。「コロナ禍により人々が個の幸せを重視しはじめたのでは?」と、2人は分析。この時期を通じ、15歳になる老犬との絆も深まったのだと笑う。多くのマイナスもあったけれど、2人にとっては幸せの価値を見直す、いい機会となったのかもしれない。
家庭菜園はカーラの担当。去年のロックダウン以降、スペースを拡大し、より多くの野菜を栽培するように。今ではファームのような本格ぶり。ニワトリは2羽飼い足して5羽に。それに伴いイアンが自ら小屋をリノベーションしたそう。
ニワトリたちもみんなザモラ家の一員。彼は去年加わった新入りメンバーの1羽。卵や野菜など、新鮮な食材をいただくのがモットーで、キッチンの壁にはそれを表すような看板が。
波乗りだけでなく、趣味のマウンテンバイクに向き合う時間も増えたというイアン。次回のレースに備えて、山でのトレーニングに励んでいるのだとか。愛妻カーラと一緒に海に入る時間も以前より増え、精神的にも安定しているそう。
親しい友人を招いてたまに食事会も。その中心となるファイヤーピットを囲むのは、至福のひととき。カーラは女子サーフチーム“シーシスターズ”も主宰。メンバーには、SNSを通して健康面などのアドバイスを行うことが以前より増えたそう。
※イアン・ザモラさんのライフスタイルは、今、カリフォルニアで注目される新世代サーファーの「波乗り一代記」 vol.24でも紹介しています。
『Safari me time』Vol.3 P4~5掲載