『マジック・マイク』
製作年/2012年 製作・出演/チャニング・テイタム 監督/スティーヴン・ソダーバーグ 出演/アレックス・ペティファー、マシュー・マコノヒー、マット・ボマー、ジョー・マンガニエロ
誰もが踊り出す地域カルチャーを反映!?
フロリダのストリップクラブで客たちを熱狂させるマイク(チャニング・テイタム)には、家具屋を開業する夢があった。しかし、煌びやかなステージでの活躍とは裏腹に、マイクの日常はなかなか前途多難で……。
主演を務めたチャニング・テイタム自身の過去の体験を基に、悩める男性ストリッパーの恋と成長を描く青春ムービー。「ラテン文化が浸透したフロリダで育つと、誰もが踊るようになる」というチャニングの発言通り(?)、劇中にはパア~ッと惜しげもなく衣服を脱ぎ去り、ダイナミックなダンスを披露する男たちの姿が。その一方、陽気な気候とは裏腹に、ちょっぴりじめじめしていて順風満帆とは言い難いマイクの人生ドラマに共感させられる。
『トゥルーライズ』
製作年/1994年 製作・監督・脚本/ジェームズ・キャメロン 出演/アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェイミー・リー・カーティス、ビル・パクストン
クライマックスでは名所の橋を爆破!
コンピュータ会社のセールスマンを装いながら、政府の諜報組織に所属するハリー(アーノルド・シュワルツェネッガー)。妻や年頃の娘にも内緒でスパイ活動を行うハリーだったが、凶悪なテロ集団との戦いに家族を巻き込んでしまうことになり……。
『アバター』のジェームズ・キャメロンが監督を務める1994年の大ヒットアクション超大作。主人公のハリーとテロ集団の戦いの地となるのがフロリダで、クライマックスにはフロリダ半島とアメリカ本土最南端のキーウェストを結ぶ橋セブンマイルブリッジを爆破するド迫力シーンも。フロリダのデンジャラスなムードを、ダイナミックなアクションに次ぐアクションと共にとことん楽しむことができる。
『ペーパーボーイ 真夏の引力』
製作年/2012年 原作・脚本/ピーター・デクスター 製作・監督・脚本/リー・ダニエルズ 出演/ザック・エフロン、ニコール・キッドマン、マシュー・マコノヒー、ジョン・キューザック
スキャンダラスなフロリダを体感!
大学を中退し、新聞配達をしながら空虚な日々を送るジャック(ザック・エフロン)は、ある冤罪疑惑を調べる新聞記者の兄ウォード(マシュー・マコノヒー)を手伝うことに。その過程で、ジャックは無罪かもしれない死刑囚の婚約者シャーロット(ニコール・キッドマン)に一目惚れしてしまい……。
『プレシャス』のリー・ダニエルズ監督が、ベストセラー小説を映画化した衝撃のサスペンス。60年代末のフロリダを舞台にしていて、登場人物たちは終始汗ばんでいる状態。フロリダの気候が汗も噴き出るほどカラダを熱くしているのか、事件のスリルがもたらす冷や汗なのか、はたまた青年の恋の炎がそうさせているのか。スキャンダラスなフロリダを体感できる1作。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
製作年/2017年 製作・監督・脚本/ショーン・ベイカー 出演/ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ビネイト、バレリア・コット
フロリダの現実を突きつける!
フロリダのディズニー・ワールドがすぐそばにある安モーテルで、定職のない母親と一緒にその日暮らしの生活を送る6歳のムーニー(ブルックリン・プリンス)。厳しい現実の中で生きるムーニーだったが、幼い彼女の目には見るものすべてがキラキラと輝き、貧困と背中合わせの毎日も彼女にとっては大冒険のようで……。
母娘を温かく見守るモーテルの管理人役ウィレム・デフォーがアカデミー助演男優賞候補になるなど、高い評価を受けたヒューマンドラマ。マジカルなムード漂うフロリダの暗い側面を、明るくカラフルなタッチで描き出しているのがポイント。温かく和やかな空気に飲まれながら、やがて痛切なメッセージが見えてくる。
『ワイルドシングス』
製作年/1998年 製作総指揮・出演/ケヴィン・ベーコン 監督/ジョン・マクノートン 脚本/スティーヴン・ピータース 出演/マット・ディロン、ネーヴ・キャンベル、デニス・リチャーズ、ビル・マーレイ
高級ヨットクラブなどフロリダらしい風景が楽しめる!
フロリダ州の港町にある高校で、教師のサム(マット・ディロン)が生徒のケリー(デニス・リチャーズ)からレイプ容疑で訴えられる。センセーショナルではあるが単純に見えたこの事件の裏では、事件を追う刑事デュケ(ケヴィン・ベーコン)やケリーの同級生スージー(ネーヴ・キャンベル)を巻き込む複雑な思惑が絡み合っていて……。
美しく広がる海、海辺の高級ヨットクラブ、水も滴る女の子たちなど、フロリダらしさをふんだんに盛り込みながら、エロスと犯罪の香りが妖しく充満するサスペンスへと昇華させた1998年の話題作。大どんでん返しが連続する展開やエロティックな描写が好評を博し、同じ港町を舞台にした後継シリーズ3作も製作された。
Photo by AFLO