“難民救出”成功のカギはリゾートホテルの開業!? 『紅海リゾート 奇跡の救出計画』
『アベンジャーズ』のキャストたちも、このところ新たな作品での活躍が目立ってきた。『キャプテン・アメリカ』がすっかりハマったクリス・エヴァンスも、ハリウッドを代表するアクションスターに。で、キャップ役とはかなり違うヒゲ面で主演を務めたのが本作。タイトルに”奇跡の救出”とあるように、驚くべき事実を基にしたアクションサスペンスだ。
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『紅海リゾート 奇跡の救出計画』
胸アツなポイントは?
“400人を一度に救出する大胆作戦に、手に汗を握る!”
内戦のエチオピアから、難民となったユダヤ人を救出し、イスラエルへ密航させようとする諜報機関、モサドの物語。クリス・エヴァンスは、そのリーダー的存在のアリを熱演している。
エチオピアにこんなにユダヤ人がいたのか……という事実はともかく、現地の厳しい監視と攻撃をくぐり抜け、大量の難民を移動させる作戦が、緊迫感とスペクタクル感を伴って進行していく。
各地のスゴ腕エージェントをリクルートする作戦前の行動からして、アリの統率力が窺える。このあたりに思わず『キャプテン・アメリカ』を重ねてしまう人も多いかも!?
基本的にシリアスな部分がメインだが、たとえばエチオピア政府軍との攻防など、意外にエンタメ的に楽しませるシーンも多い。ちなみに、タイトルの“紅海リゾート”とは、紅海に面したビーチに、アリたちが難民救出の拠点のために設営したホテル。
ところが、なんとここに本物の観光客グループが来てしまい、急遽ホテルを開業することに。ダイビングなどのアクティビティも提供するハメに……。作戦メンバーは不満を口にするものの、これがかえっていい隠れミノとなる。監視の目が緩み、作戦自体は順調に進んでいく。
緊迫サスペンスの合間のホッコリする描写もあり、美しい海を舞台にしたリゾート映画としても楽しませてくれる。400人を一気に移動させるなど不可能ともいえる奇跡のミッションを体感しながら、バカンス気分も盛り上げてくれる一作だ。
『紅海リゾート 奇跡の救出計画』
製作・監督・脚本/ギデオン・ラフ 出演/クリス・エヴァンス、ヘイリー・ベネット、アレッサンドロ・ニヴォラ 配信/ネットフリックス
2019年/アメリカ/130分
photo by AFLO