ジョージ・ビッグス/マクラーレン・オートモーティブ コマーシャル・エグゼクティブ・ディレクター
成長継続のカギは徹底した顧客第一主義。
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マクラーレン・オートモーティブ社のビジネスが堅調だ。F1で名高い“マクラーレン”のロードカー部門で、今年が創業10周年。2019年にはビジネススケールも最大となり最高益を達成した。その後パンデミックの中でも次々と構造改革を実施。今年4月には次世代ハイブリッドスーパーカー“アルトゥーラ”を発表するなど、着実に戦略を進めている。そんな中、本社コマーシャル・エグゼクティブ・ディレクターに就任したのがジョージ・ビッグス氏。成長の秘訣を聞いてみた。「成長し続けている理由は複数ありますが、まずはプロダクトの完成度の高さにあると思います。 過去50年以上レースで培ってきた技術とノウハウを積極的に市販車両に投入するのが〈マクラーレン〉。どれもが高いパフォーマンスを持ち、非常に高い評価を得ています」
レーシングカーを市販車に落としこむ発想自体、ほかとは一線を画すもの。さらに最も重要なことのひとつに、ドライビング体験の提供があると語る。「我々は単純に“ドライブを楽しむ”という目的のためにクルマを造り出しています。ゆえに、できるだけ多くの方にそれを体験していただくことが最優先事項なのです。これまで同様、今後も体験型イベントを増やすなど、市場の声を徹底的に収拾し、製品づくりに反映するという企業姿勢を貫きたいと思っています」
特にアジアにおいて、顧客第一主義は重要だと語るビッグス氏。それはオーダーメイドサービスの需要の高さにも表れていて、お客のニーズや欲求を理解するために懸命に努力しているようだ。彼は、この道を歩み続ければ、これまでの10年間の成功を継続できると信じている。
〈マクラーレン〉
英国のラグジュアリー・スーパーカーブランド。2011年に初の量産車MP4-12Cを発売。以来、720Sを主力とするスーパーシリーズやGT、そして話題のアルトゥーラも好調。市販車にはすべてF1譲りの最新技術が投入され、超軽量、ハイパフォーマンスを実現する。その一方で乗りやすさについても評価が高い。
『Urban Safari』Vol.23 P9掲載