洗練されたデザインと走りの楽しさが融合!――アウディ A5 Sportback 40 TDI quattro
モータースポーツを背景に持つ〈アウディ〉“らしい”キャラクターの新モデルに注目! 走りも楽しくて、見た目もお洒落だなんて、ドライブに最高じゃない?
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[アウディ A5 Sportback 40 TDI quattro]
AUDI A5 SPORTBACK 40 TDI QUATTRO
※外装写真は欧州仕様です。日本仕様とは異なります。
いつの頃からだろうか、〈アウディ〉がお洒落ブランドとして認知されるようになったのは。ファッションブランドとコラボしたり、ファッションコンシャスな著名人をイメージリーダーとしたグローバル戦略が効果を発揮しているのであろう。10年くらい前は日本でもド派手な演出で発表会を行い、パーティピーポーを集めていたっけ。
なので、普通の会話でも、「どこの試乗会に行ってきたの?」、「アウディ」、「お洒落~」となる。こっちとしては車種まで聞いてほしいが、そこで会話は終わりだ。
思うに、これはすごく恵まれている。フランス車やイタリア車は別として、このポジションに行きたいブランドはたくさんあるからだ。質実剛健で一点突破できる時代ではなくなった今、お洒落はキラーコンテンツに違いない。
もちろん、〈アウディ〉はそればかりではない。アウディスポーツという独立した組織を立ち上げレース活動を真剣に行っている。ドイツツーリングカー選手権から電気自動車のフォーミュラEまで幅広く。日本国内ではスーパーGT選手権で人気を得ている。
そんな〈アウディ〉ブランドの中で今最も注目しているのがこのA5 Sportback。にわかに人気が高まりつつあるセダン系のイケメングルマだ。
このクルマをイケメンと称するにはちゃんとした理由がある。スポーツバックはいわゆるクーペ的デザインで、スタイリッシュに仕上がっているからだ。具体的にはリアピラーを寝かせそのままリアエンドまで流れるようなラインを描く。独立したトランクルームではなくハッチバックにすることで、それを限りなく自然に行っている。ヘッドライトやリアコンビネーションランプを横長にしているのもそう。それによりルーフラインと合わせ、ボディを薄く見せているのだ。
インテリアもお洒落。シンプルなレイアウトはまさにモダンラグジュアリーで、アルミのような無機質な素材とレザーやウッドパネルのようなクラシックな素材を絶妙に組み合わせている。これこそデザイナーセンスの高さであろう。カラーバランスもいい感じだ。
ボディカラーの話で言うと、写真のフロレットシルバーメタリックというボディカラーもいいけれど、今回のマイナーチェンジで新たに加わったディストリクトグリーンメタリックが気に入っている。これぞ大人の色気。気になる方は是非チェックプリーズ!
今回のモデルチェンジでグレード構成が変わったのは見逃せない。advanced、S lineという名前がそれで、それぞれに個性が注入される。
たとえばグリルのお化粧だが、ともにハニカム構造ではあるが、advancedは全体がブラックに塗られスポーティさが強調される。ボディカラー次第ではかなりアグレッシブな装い。これに対し今回写真で紹介した、S lineはグリルの一部にメッキ入れたエレガントでドレッシーな雰囲気といったところ。なかなか悩ましい選択になりそうだ。
ではハードウエアではどんな変更があったのか。トピックスは、A5シリーズにはじめてディーゼルエンジンのTDIが加わったこと。2ℓ直4直噴ターボのクリーンディーゼルである。しかも、今回はそれに12Vのマイルドハイブリッドが組み合わされた。あらゆる場面でモーターがアシストし、スムースな走りを手に入れられるというワケだ。このエンジンの最高出力は2種類で、FWDは163ps、4つのタイヤを駆動させるquattroは190psとなっている。
もちろんガソリンのTFSIもある。同じ排気量の4気筒ターボで、こちらも同様のマイルドハイブリッドシステムを取り入れている。このへんは好みでしょうが、ディーゼルの走りが楽しかったのを記述しておこう。この見た目でディーゼルってのもお洒落ですから、ね。
01 コックピット
インターフェイスはデカサイズで!ドライバーズシートに座って最初に目につくのが10.1インチのカラーディスプレイ。タッチ画面式で、直感的にいろいろな操作ができる。メーター部分も全面液晶。なんと12.3インチ。ここにナビを映すバーチャルコックピットも進化した。
02 リアシート
このカタチで後席の座り心地も◎2825㎜というこのクラスとしては比較的長いホイールベースの恩恵もあり、リアシートの足元は思いのほか広い。また、外から見るよりもヘッドクリアランスがあるのでリアの居住性に問題はなし。リアヘッドエアバッグが標準装備される。
03 エンジン
このクラスだからこそ貢献度は大!TDIと呼ばれるディーゼルユニットは、コモンレール式燃料噴射システムや排出ガス浄化システムを持つクリーンなもので燃費も期待できる。そこに回生ブレーキのエネルギーでモーターが走りをサポートするのだから恩恵は大きそうだ。
SPECIFICATIONS
A5 Sportback 40 TDI quattro S line
●全長×全幅×全高:4765×1845×1390㎜
●ホイールベース:2825㎜
●エンジン:直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボ
●最高出力:190PS/3800-4200rpm
●最大トルク:40.8kgm/1750-3000rpm
●トランスミッション:7速 Sトロニックトランスミッション
●車両重量:1680kg
●駆動方式:4WD
●乗車定員:5名
●サスペンション:前後ウィッシュボーン式
●価格:692万円
●アウディ コミュニケーションセンター
TEL:0120-598-106
雑誌『Safari』6月号 P250~251掲載
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