
世界最高峰の舞台で戦い続けるトップゴルファー、ローリー・マキロイにとって、『時間』とは単なる経過ではなく、自らを研ぎ澄ますためのパートナーのような存在。幼少期から描き続けた夢を現実へと変え、ついには生涯グランドスラムを成し遂げた彼。その歩みは決して一直線ではなかったが、だからこそ一打一打に宿る意味は、より深く、より重い。そんな彼の哲学は、スイスの名門時計ブランド〈オメガ〉が掲げる“精密さ”や“信頼性”とも共鳴する。
今年の『マスターズ』でも活躍が期待されるローリー・マキロイに単独インタビュー。トップであり続ける男が語るのは、結果の裏側にある“時間との向き合い方”だ。
ーーゴルフという競技において『時間』との向き合い方は、キャリア初期から現在まででどのように変化しましたか?
「時間に対して忍耐強くあることを学びました。ゴルフのすべてのメジャー大会で優勝することを8歳の頃から夢見てきました。それが私の最大の目標でした。昨年、ついにグランドスラムを達成しましたが、期待していたよりもずっと長い時間がかかりました。時間を経て、決して諦めてはいけないということに気づきました。数時間、数日、場合によっては数年かかるかもしれませんが、忍耐強くあれば、時間はあなたが最も望むものを届けてくれると思います」
ーー〈オメガ〉の時計に共鳴する“精密さ”や“信頼性”は、あなたのプレースタイルとどのように重なりますか?
「最も際立っているのは、〈オメガ〉の揺るぎない精度です。どんなゴルファーでも、一回だけなら完璧なショットを打つことはできます。しかし、本当に重要なのは、そのレベルの正確さを何度も繰り返す能力です。それを一貫して行える選手こそが、人々に鮮烈な印象を残すのです。それと同じマインドセットが、1848 年以来〈オメガ〉を導いてきました。クラフトマンシップと精度に対する彼らの献身は、常に一定です。高い基準を維持し続けることが彼らを真にアイコニックな存在にしており、それこそが私が切望しているあり方です」
ーー長いシーズンを戦い抜く中で、コンディション維持のために欠かせない習慣や哲学は何でしょうか?
「私はもう長い間ゴルフをプレーしていますが、習慣というよりマインドセットを意識しています。例えば、4 つのメジャー大会は、今でも私にとって非常に大きなモチベーションとなっています。その背景には、アイコニックなコースでプレーできるという喜びがあります。私は伝説的なコースで勝ちたいのです。そうした場所に自分のレガシーを残せるチャンスがあると思うと、精神的に集中することができます。また、”レース・トゥ・ドバイ”や”ライダーカップ”も、自分が競技に大きな影響を与えられると感じる大切な舞台です。ですから、このような節目となる大会を中心にシーズンを組み立てます。大きなトーナメントで勝つために、身体とゴルフを最高の状態に整えるよう努めています」
ーーこれまでのキャリアで、最も“時間の価値”を実感した瞬間はいつでしたか?
「おそらく、マスターズでの勝利が最も深く心に残っています。理由はシンプルで、達成までに予想以上の時間がかかったからです。あの日は、ゴルフコースで過ごした私のキャリアの中で、最も過酷な一日でした。これまでずっと抱き続けてきた夢が、一打一打が勝負を分けるこの一日に集約されている。そんな気がしてなりませんでした。そのため、一秒一秒、集中し続けなければなりませんでした。一打一打、着実に乗り越えていくしかなかったのです。私の人生を通じた、これまでのすべての懸命な努力が、あの勝利の瞬間へと導いてくれたのだと感じています」
ーー次世代のゴルファーに伝えたい、「長くトップで戦い続けるためのヒント」は何でしょうか?
「最大のアドバイスは、決して諦めないことです。ゴルフはフラストレーションのたまる競技であり、最高の瞬間もあれば、最低の瞬間もあります。しかし、常に夢にフォーカスし続けなければなりません。私にとってマスターズの勝利は、その象徴です。それは、私が成敗したいと願い続けてきたドラゴン(マスターズの比喩)でした。私はそれが実現する、と常に信じ続けてきました。若い新鋭の選手には、この哲学を自身のゴルフに取り入れてほしいと願います。信じ続けること。誰にも『それは不可能だ』なんて言わせないことが大切です」
ローリー・マキロイ/1989年5月4日生まれ、北アイルランド出身。2011年『全米オープン』でメジャー初制覇。翌年には世界ランキング1位に。2025年に『マスターズ』を制し、史上6人目の生涯グランドスラムを達成。〈オメガ〉のアンバサダーを10年以上にわたり務めている。









































































