〈パネライ〉の特別なツアーに潜入!
普段見ることができないセーリングイタリア代表の裏側!
1851年に始まり、世界最古にして最高峰のヨットレースとして讃えられるアメリカズカップがいよいよ2024年に開催される。37回を数える今回の主戦場はスペイン・バルセロナ。これに向けてイタリアの名門ルナ・ロッサ プラダ ピレリチームも準備に余念がない。チームの公式スポンサーを務める〈パネライ〉は、そのベースであるイタリアのサルディーニャ島カリアリでのチーム合宿に参加するエキサイティングなツアー「ルナ・ロッサ エクスペリエンス」を主催した。37名という限られた参加者は、実際のレース艇の帆走を目の当たりにするだけでなく、チームメンバーやスタッフと交流し、ジムでのトレーニングやロープワーク、セーリングシミュレーションも体験できる垂涎のプログラムだ。
伝統と名誉あるレースだけに参加する各国は威信をかけ、組織や人材、開発に莫大な資金を注ぐ。特にレース艇は最先端の技術とノウハウを結集したハイテクの塊であり、時にはスパイ行為が行われることも。そうしたことからも本番を控えたこの時期、チーム陣営やトレーニングを公開することはまさに異例といえるだろう。それも〈パネライ〉がこのツアーを“エクスペリエンス”と位置づける理由だ。
〈パネライ〉は、2019年から特定の限定モデル購入者に対し、こうしたエクスペリエンスツアーを提供している。イタリア海軍特殊部隊COMSUBIN(コムスビン)の訓練参加や、フリーダイビングのチャンピオンとのダイビングツアー、世界的な冒険家の船での北極の流氷見学航海など。日本では俳優の反町隆史とのプライベートバスフィッシングツアーが催されたことも話題を呼んだ。これもエクスペリエンス(体験)こそ真のラグジュアリーであり、冒険や発見を追求するパネライにとって不可欠だからだ。
ベースでのトレーニング体験
厳重な警備から中に入ると広いドックが広がった。ルナ・ロッサ プラダ ピレリチームの専用ベースだ。巨大なテント内では、レース艇のメンテナンスはじめ、セールやマストの調整が行われる。組み上がったレース艇はそのままクレーンで持ち上げられ、海上に移されるのだ。その隣の管理棟は、オフィスを思わせるエントランスロビーに、バックヤードやフィットネスジムを備える。
参加者は、チームのインストラクターからマットでのストレッチやバイクエクササイズの指導を受ける。身体の柔軟性や全身のアライメントを整え、バイクでは心拍数を上げていく。本格的なトレーニングのウォーミングアップではあるものの、すでに汗が流れる。
驚いたのは、身体だけでなく、動体視力と反射神経もトレーニングすることだ。点滅するランプの位置や色を見極め、瞬時にボタンを押す。さらに点滅した色の順番を記憶し、それを再現。脳も鍛えるのだ。そしてシミュレーションによる操舵では、刻々と変わる風の向きと強さに対して、舵と左右のフットペダルで水中翼を微細に操作し、ゴールに向かう。これは帆走時の艇の状況をメンバー全員が把握し共有するためにも必要な訓練なのである。
こうしたチームの活動を限定とはいえ公開することについて、ルナ・ロッサ プラダ ピレリのチームディレクター兼スキッパーであるマックス・シレーナ氏はこう語る。
「私たちが目標を達成するためにどんなトレーニングをしているか、どんな準備をしているかを目の当たりにしてもらういい機会であり、準備も自分たちにとっては競技の一部なのです。選手以外のスタッフの動きも含め、舞台裏を見たことはゲストの記憶に残るでしょうし、特別な瞬間の体験は唯一無二の思い出になると思います」
〈パネライ〉とのパートナーシップは単なるスポンサーとアスリートという関係だけではないという。
「一緒に話し合いながらプロジェクトを進め、毎回、完成度を追求したツールとして時計を作ってきました。男性にとって時計というのは宝石や指輪と同じで、身につけるとエモーションをかき立てられます。私たちもこれを手にして戦っているのです」
ツアーではアクティビティとして、島内の絶好のサーフスポットでのサーフィンも楽しんだ。同行したのは、〈パネライ〉のフレンドオブブランドであるイタリア人プロサーファー、レオナルド・フィオラヴァンティだ。彼は牽引する高速ボートの立てた波に乗るという荒技もみせつけた。波を切って進む姿は、風を捉えるルナ・ロッサ プラダ ピレリ艇にも重なる。そこに通じるのは、大海原に向かって飽くなき情熱を傾ける〈パネライ〉の精神なのである。
洋上の戦いにエールを送る
アメリカズカップ第37回のルナ・ロッサ プラダ ピレリチーム公式スポンサーである〈パネライ〉は、ヨットにおける技術革新と美しさからインスピレーションを受けたコレクションを発表した。いずれも海の青とルナ・ロッサの公式カラーの赤を用い、機能美とスタイリッシュなデザインが映える。“ルミノール ドゥエ ルナロッサ”は、直径と厚みを抑えたほどよいサイズのケースにテクスチャー感ある精悍なホワイト文字盤を合わせる。ルナロッサのロゴが入ったグレーラバーとテキスタイルのバイマテリアルストラップが映える。ケース径42㎜、自動巻き、SSケース、ラバーストラップ、3気圧防水。103万5100円(パネライ/オフィチーネ パネライ)
“ルミノール クアランタ スティール DLC ルナ・ロッサ”は、ケースに耐衝撃性に優れるブラックDLCを施し、傷つきにくく、マットな美しさをいつまでも保つ。サンブラッシュ加工のブルー文字盤はサンドイッチ構造によってインデックスや数字が白く象られ、スモールセコンドのレッドとともに洋上の世界観を演出する。搭載するP.900キャリバーは、3日間のパワーリザーブを誇る。
ケース径40㎜、自動巻き、SSケース、ラバーとテキスタイルのバイマテリアルストラップ、10気圧防水。121万2200円(パネライ/オフィチーネ パネライ)
今回の「ルナ・ロッサ エクスペリエンス」参加の対象モデルになったのが“ルミノール クロノ カーボテック ルナ・ロッサ エクスペリエンス”だ。カーボンファイバーの薄いシートを高分子ポリマーPEEKと高圧圧縮したケース素材は、軽量かつ強度と耐久性に優れる。クロノグラフにはタキメーターを備え、高速セーリングの平均速度も計算可能だ。32本限定の購入者にはツアーの参加資格とともに、特別なアートワークを含むNFTも付与される。
ケース径44㎜、自動巻き、カーボンテックケース、ラバーストラップ、10気圧防水。664万4000円(パネライ/オフィチーネ パネライ)
●オフィチーネ パネライ
TEL:0120-18-7110