アメリカ人時計技師がスイス北部のドイツ語圏の町シャフハウゼンにて創業した〈IWC〉。ゆえにこの時計には、ドイツ的で質実剛健な職人気質が強く宿る。今年は根強い人気の“ポルトギーゼ”のクロノグラフが、端正なデザインはそのままにリニューアルし、さらに魅力的な時計になった。進化する〈IWC〉は、知的なビジネスマンにこそ似合うのだ。
[ ポルトギーゼ・クロノグラフ ]
小ぶりなアラビア数字インデックスやスラリと長いリーフ針、薄く繊細なベゼルによって端正な顔を作るドレッシーなクロノグラフ。12時位置のインダイヤルは30分の積算形で、6時位置のものがスモールセコンド。今季モデルから自社製ムーブメントCal.69355へと変更され、さらにその姿をシースルーバックから見えるようになった。ケース径41㎜、自動巻き、SSケース、アリゲーターストラップ。各79万5000円(以上IWC)
ポルトガル人時計商の依頼によって1930年代末に生まれた“ポルトギーゼ”は、大型ケースとすっきりとしたダイヤルが特徴。そのスタイルは80年以上たった現在まで受け継がれ、今ではこの端正なデザインが、〈IWC〉のアイコンになっている。
様々なバリエーションを持つ“ポルトギーゼ”だが、最も人気が高いのは、縦2つ目レイアウトが特徴のクロノグラフ。一般的にはクロノグラフ=スポーティだが、このモデルはベゼルも薄くてドレッシー。実は20世紀中期までのクロノグラフは、医師や将校などの知識層に愛された時計だった。“ポルトギーゼ・クロノグラフ”は、そういった時代の雰囲気が色濃く残っているので、上質なスーツにもマッチし、長きにわたりエグゼクティブ層からの支持も絶大なのだ。
今年の新作も端正で知的なデザインは不変だが、中身は自社製ムーブメントへとアップデイト。シースルーバックからその美しい姿を鑑賞できるようになり、所有する喜びがさらに増している。
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写真=正重智生 スタイリング=中川原 寛 文=篠田哲生 構成=大嶋けいこ
2020-05-29