優美なデザインで人気を博している〈フランク ミュラー〉だが、ブランドの骨格は天才独立時計師の発想力にある。時計学校時代から才能を評価されていた時計師フランク・ミュラーは、組織に属さずに個人でオーダーウォッチを製作していたのだが、そのどれもが美しいデザインと精密なメカニズムの両方を持っていた。その信念は、現代の時計にも受け継がれている。
豊かな発想力とそれを実現する技術の両方を備えてきた時計師フランク・ミュラーは、〝マスター・オブ・コンプリケーション(複雑時計の名匠)〞として名声を得ていた。その後、自身の名を冠したブランドを立ち上げるが、それ以降も美と技への探求心は少しも失われてはいない。
"ヴァンガード 7デイズ パワーリザーブ スケルトン"は、古典的な時計技術とモダンな表現力を巧みに融合させたモデル。ゼンマイがほどける力で時計を動かす機械式時計の場合、ゼンマイの持続時間が長いほど精度が安定するし、時計が止まらず針合わせの面倒もない。しかもこのモデルの場合は、スケルトン構造にして時計技術をしっかりと見せる。スケルトンは懐中時計の時代から存在する古典技法だが、それを直線構造でモダンにアップデイトしているのも特徴だ。
華やかな〈フランク ミュラー〉は、それだけでも手元のアクセントになる。しかも特別な時計技術が見えるとなれば、その楽しみはさらに深くなるだろう。
[ヴァンガード 7 デイズ パワーリザーブ スケルトン]
ブレスレットへとなめらかに連続するモダンなヴァンガードケースに、直線的なスケルトン構造を組みこんだ。約7日間も連続駆動する力強い動力ゼンマイは12時位置に鎮座しており、ゆっくりと動きながら時を刻む様子がすべて見える。限定25本。ケースサイズ53.7×44㎜、手巻き、SSケース×ブレス。445万円(フランク ミュラー/フランク ミュラー ウォッチランド東京)
フランク ミュラー ウォッチランド東京 | 03-3549-1949 |
写真=隈田一郎 スタイリング=中川原 寛 文=篠田哲生 構成=大嶋慧子
2019-10-25