今年は暖冬傾向で、厳しい寒さが訪れるのはまだ先なのだとか。それならば、まず手に入れるべきは、軽やかな仕立てのコート。オーセンティックで重厚なウールコートと違い、こちらは素材やデザインも多様。洒落たスタイリングにも挑戦しやすいので、街歩きの楽しさもぐっと広がるだろう。特にラグジュアリーブランドのものなら、旬なスタイルやディテールが存分に楽しめそうだ。
オンオフ兼用なんてことを考えると、お洒落にコートを着る楽しさが半減してしまう。だから、今季は休日限定で着るコートも用意して、思い切って色や素材感で遊んでみてはどうだろう。たとえば〈エルメス〉が手掛けたルージュカラーの1着はお誂え向き。赤とはいえワル目立ちしないトーンだから大人にぴったり。しかも、ポリエステルを採用した生地はゴム引きなので、防水性も抜群。突然の雨にだって慌てることもない。アクティブに過ごす休日でも頼れる存在だ。
エルメスジャポン | 03-3569-3300 |
ジャケットならまだしも、コートを何着も揃えてシーン別で着分けるなんて発想はなかなか持ちにくい。ところが、そのハードルを1着で乗り越えさせてくれるのが〈ロエベ〉の新作。実はこのコート、ナイロンコートとウールコートをレイヤードした設計になっており、それぞれを単体で着ることも可能。合わせて着ると、ロングコートの重厚感を感じさせないナイロンコートに、ウールの襟がシックに映える。気分に合わせ、3通りのコート姿を楽しんでみよう。
ロエベ ジャパン カスタマーサービス | 03-6215-6116 |
軽やかなコートを纏うのであれば、気分も華やぐ柄モノに挑戦するのもいい。いきなりハードルが上がるような気がするが、その心配は無用。〈ダンヒル〉の新作のように、総柄ながらワル目立ちせず、エレガンスを印象づけられる1着も存在するのだから。この柄のモチーフは、高級ヴィンテージカーの内装にあるウッドのような、ウォールナットダッシュ。コートの素材は丈夫で耐水性に富むナイロンだから、実際に週末ドライブにおいてもよき相棒になってくれそうだ。
ダンヒル | 03-4335-1755 | www.dunhill.com/ |
ビジネスパートナーから高級レストランに招かれたら、やはりひと目で上質とわかるアイテムでキメたいもの。とはいえこの季節はまだ、重厚なウールコートの出番は少し先。そんなときは、この〈ブルネロ クチネリ〉のような、しなやかなナイロン仕立てのコートが重宝する。この1着はカラダのラインが美しく見えるような仕立てで、肩の力が抜けつつもスマートな印象に。また、軽量なため、出張先でも持ち運びやすいのも美点。ビジネスマンにはぴったりだろう。
ブルネロ クチネリ ジャパン | 03-5276-8300 |
写真=野口貴司 スタイリング=中川原 寛 ヘア& メイク= Hanjee 文=遠藤 匠 構成=大嶋慧子
2019-10-25