経験を重ねて得た自信と貫禄は、大人にとって大きな武器。服装も、そんな貫禄と釣り合うものを選択。自身の魅力をさらに高めたい。冬はとりわけコートがその役割を果たしてくれる。選びたいのは、エレガントなファー付きのタイプ。背伸び感なしでこの優雅さが様になるのは、やはり大人の特権だ。
たとえば、休日の街をぶらりと歩くとき。いかにも仕立てがよさそうなウールコートも悪くはないが、もっと洒落っけを楽しみたいときもある。そんなときは、〈エルメス〉のムートンコートの出番。羊の革と毛の優しいタッチを堪能できる素材感は、見た目からして優雅でリラックスした雰囲気。しかも、カラダを包みこむようなたっぷりとしたシルエットだけに、貫禄魅せにひと役買ってくれるのは間違いない。とはいえ、気取りは禁物。休日はリラックスして楽しみましょう。
エルメスジャポン 03-3569-3300 |
貫禄出しという点で無視できないのが、英国スタイルのキリリとしたコート。この〈ダンヒル〉の新作は、ウールにモヘアとアルパカをブレンドしたラグジュアリーな服地を使用。だからドレープが極 めて美しく、無造作なシワにさえ独特な雰囲気がある。ボリューミーなファー襟がひと際リッチに見えるのも、この服地の底上げ効果のおかげといえるだろう。しかも、この上質素材は保温力もすこぶ る高い。寒いとついカラダがこわばってしまうことが多い今日この頃。このコートなら表情にも余裕が出そうだ。
ダンヒル 03-4335-1755 |
デリーゴジャパン 03-6661-9266 |
若い頃から慣れ親しんだピーコート。あの独特の佇まいがたまらないという人も多いかもしれない。でも、もし今ピーコートを着たいと願うなら、年相応のアップグレードを図らないと貫禄出しは望めない。そこで、〈ブリオーニ〉が手掛けたこの1着はどうだろう。ご覧のとおり襟だけではなく、ボディも子羊のムートン仕立て。しかもそれが海軍カラーのネイビーというのが洒落ている。気軽に袖を通せるのに、圧倒的なクラス感を演出できるこの1着。そのオーラの強さには驚くばかりだ。
ブリオーニ ジャパン 03-6264-6422 |
ドレスアップするときに印象づけたいのがスタイリッシュさ。イタリアの名門〈エルメネジルド ゼニア〉のこの1着は、まさしくそれが叶う理想形かもしれない。流麗なシルエットにして、見た目にも上質感が伝わる艶のあるボディは、キャメルとシルクを混紡したカシミヤを使用。幅広のラペルはもともと貫禄の演出効果が高いが、そこにファーをあしらうことでお洒落自体の格がぐっと上がって見える。でも、こう見えてふわりと軽やかな着用感。そこは贅沢素材ならではの持ち味だ。
ゼニア カスタマーサービス 03-5114-5300 |
写真=野口貴司 スタイリング=中川原 寛 ヘア&メイク=松本 恵、Hanjee 文=遠藤 匠 構成=大嶋慧子
2018-11-30