みなさんから見て、素直にかっこいいと思えるクルマはどれほどあるだろうか? オープンカーやスポーツカーならまだしも、SUV は? 思い当たらない人はこちらをご覧あれ。
時が経てば常識が変わる。先日、スーパーのドリンク売り場でそんなことを感じた。目の前に並ぶペットボトルに入った"水"の種類の多さ。国内外から運ばれた色とりどりのラベルがキレイに並べられている。しかもそこには最近流行りの炭酸水も。少なくとも’80年代にこんな光景を拝むことはなかったはずだ……。
これをクルマ業界に置き換えると、ペットボトルの水はSUVだと思う。20世紀ではレアな存在も今日ではデフォルト。街の自販機で目にする水のごとく、道路を走るSUVの割合は高い。そしてその中での嗜好品となる炭酸水は、ここでスポットを当てるSUVクーペ。ペットボトルの水(=SUV)でことは足りるが、あえて選ばせていただくなら炭酸水(=SUVクーペ)といった感じだ。
というつもりで自動車業界を見渡すと、SUVクーペが増えているのに気づく。かつてキワモノ的に扱われていた〈ビー・エム・ダブリュー〉X6は弟分にX4を持ったり、ライバルの〈メルセデス・ベンツ〉からもGLCクーペやGLEクーペがラインナップされている。
そして今回、ついに〈ポルシェ〉までもがSUVクーペなるものを登場させるとアナウンスした。その名はカイエン クーペ。今年の上海モーターショーで発表されたモデルだ。右上の写真をご覧いただきたい。リアピラーの角度はかなり寝ていてスタイリングがシュッとしているのがよくわかる。まぁ、そもそもスポーティなイメージのカイエンですから違和感なくできていますがね。思わず「前からあったっけ?」と言いたくなるような自然な仕上がりである。
さらにいえば、前述した X4も昨年後半にフルモデルチェンジ。第2世代へと突入した。先代ではちょっと遠慮がちだったスタイリングが今回は堂々としたものとなり、迫力を数倍増している。流行りの大型キドニーグリルと合わせ、存在感はものすごい。ちなみに、今年になってX5のフルモデルチェンジも発表。ということは、その派生となるX6の変更も間近。SUVクーペは業界的に増えることはあっても減ることはなさそうだ。
ということで、ペットボトルで普通の水ではなく炭酸水を買う方はSUVクーペを気にとめてみてはどうだろう。嗜好性の強いアナタにぴったりハマるかも。そうそう、レストランでイタリアンを食べるときに炭酸水をオーダーする方も。自動車業界の炭酸水がカーライフをシュワシュワッと気持ちよくしてくれるかも。
今年4月上海モーターショーでワールドプレミアされたカイエンクーペ。日本でも価格が発表され予約注文がはじまった。特徴はスタイリングで、スタンダードボディのカイエンよりも全高は低くなる。新装備"ポルシェ・アクティブ・エアロダイナミクス(PAA)"は、固定式ルーフスポイラーとアダプティブリアスポイラーが接地圧を高めるもの。
A:リアドアより後ろは専用に設計された。よってリアはスタンダードボディよりもワイドになり全高も20㎜低くなる B:インパネ周りは特に変更はない。5連メーターも存在する C:エンジンは2種類で、3ℓV6ターボ(340ps)と4ℓ V8ツインターボ(550ps)となる
〈ビー・エム・ダブリュー〉は自社のSUVをSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼び、SUVクーペをSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と名づけている。X4はもちろん後者。昨年ジュネーブショーでお披露目され、9月から日本で発売を開始。ベースとなるのはX3。今回そのモデルチェンジに伴い、X4は2世代めへと進化した。
A:リアスポイラーの役目も持たすデザインのテールゲート。テールランプも新デザインで個性的なリアエンドを飾る B:高級感を醸し出しながら、スポーティな雰囲気が漂うダッシュボード C:エンジンは2ℓ直4ターボ(252ps)と3ℓ直6ターボ(360ps)が用意される
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文=九島事務所
2019-05-31