最近クルマメーカーが、かつての名車を復刻したり旧車を再生する取り組みをはじめたのはご存知?ハイテク満載の最新車もいいけど、今また旧車に価値を見出し大切に乗る。これもまたいい。
これから、クルマはきっぱり2つのグループに分かれていく。99%はコモディティとして、残りの1%は楽しみと喜びの対象として。
コモディティは実用品だから、自動運転化、電動化、コネクティビティ、シェアリングなどが急速に進み、結果として事故を起こさず、排出物も出さず、運転や所有の負担などが極小化される。クルマが宿命的に抱えこんでいたネガティブな要素から完全に解放される。いま僕らがクルマと呼んで運転しているものとは次元の異なる“高度な移動体”へと大進化していく。すべての人々と社会から大歓迎されるが、それとは別に求められるのが残り1%のクルマだ。運転する喜びや、デザインや歴史を愛でる楽しみのために存在するクルマたち。実際に、そんなクルマが造られはじめている。
〈ジャガー〉は、ル・マン24時間レースを1955年から57年に3連覇した伝説的レーシングカー“Dタイプ”を25台限定で再生産する。当時の計画ではDタイプは100台製造される予定だったが、実際に造られたのは75台で、60余年の時を経て残り25台を製造しプロジェクトを完遂させるという“ストーリー”もこのDタイプにはこめられている。
また、〈ランドローバー〉も1月に“ディフェンダー Works V8”を限定150台で復刻すると発表。ディフェンダーはすでに生産が終了しているが、最近の都会派SUVでは成し得ない究極の悪路走破性能と機能一点張りのデザインを惜しむ声は少なくない。Dタイプとディフェンダーの復刻は、クルマの楽しみと喜びを体現している。今後、プレミアムカーメーカーはこの“1%のクルマたち”にこれまで以上に力を注いでくることだろう。
ジャガーコール 0120-050-689 |
ランドローバーコール 0120-18-5568 |
フェラーリ・ジャパン 03-6890-6200 |
ランボルギーニ・カスタマーセンター 0120-988-889 |
ボルボお客様相談室 0120-922-66 |
メルセデス・コール 0120-190-610 |
文=金子浩久
2018-03-13